先ほどと違って、柔らかな瞳で、板チョコをテーブルに置く。


「わーい、チョコ大好き!ありがとうございます」


ガキくさく、大喜びすると、彼はまた吹き出し、「ガキんちょ妃奈」と額を突っついてきた。


「あ、でも。宿題終わらせてからだ」


と、お父さん口調に戻り、チョコを取り上げた。


「もう、ケチ!」と怒りながらも安堵して、

家族の話題はやめよう、と決めた。