死刑囚と犬

カウンセラーは犬の様子を一瞥した後
男に質問する。


「ほお…お腹を壊しているようですね。


昨日の夜犬に何を上げましたか?」



「飯粒だ。昨日ララに米の飯をやった」



「ララ…犬に名前を付けたんですね。


かわいらしい名前だ。ララか」



カウンセラーの顔が
一瞬にやりと笑った気がした。


しかしすぐ元の表情に
戻ったカウンセラーは

話を続ける。