【完】君しかいらない

「虫さん、バイバイ」


男の子は、あたしの頭から虫をつまむと、


開いた窓から、虫を放した。


飛んでく虫を見て、バイバイって……。


金髪で怖い雰囲気なんだと思ってたら、なんだかホンワカしてて、ちょっと意外。





あたしがジッと見てると、小首を傾げ、フッと笑顔を見せてくる。


「どこかで会ったことある?」


って言われ、今度はあたしが小首を傾げる番。


どこかで……って。


昨日も、今朝も会ったよね。


もしかして、覚えてない!?


焼き肉臭いとか言っておいて、社宅内じゃないと、あたしの顔わかんないとか。