【完】君しかいらない

ホントに、出会えたことは奇跡に近い。


同じグループ会社とはいえ、


各地にたくさん事業所が散らばってるから、


こんな辺鄙なところで偶然出会うなんて、滅多にない。







「いじめられてたとき、いっつも俺を励ましてくれててさ。その頃はまだ好きとかそんな感情は持ってなかったけど…。

ずっと、俺の中になにかが足りない気がしてた。だから色んなヤツと付き合って、それを誰かに求めてたのかもな」


「それが…あの子だって、言うの?」


「ん…。なんか、ピタッとハマったんだよな…。

こんな俺でも不安になる日とかがあってさ。そういうときに、愛梨ちゃんのこと考えるだけで、ホッとする」


「そんな…あたしだって奏太を癒すことできるよ!?」


「…多分さ、愛梨ちゃんに出会ってなかったら、今の俺はナイんだよ。

好き…っていう言葉だけじゃ、物足りない。こういうの、愛っつーの?ハハ、自分で言ってて痒くなる…」