【完】君しかいらない

「あの子が…大切なんでしょ?」


「あぁ…」


「じゃあ…賢く取引しない?」


ユーリの腕が、俺の体を締めつける。


「なんだよ…取引って…」


「奏太の言うとおり…あたしが、あの子を上山に襲わせたの」


「なっ…!!」







ユーリの腕を振り払って正面に向き、肩を強めに掴んだ。


「やっぱりお前が!!」


驚くかと思ったのに、余裕の表情で口の端に笑みを浮かべてる。


「ちょっと待ってよ。あたしだけじゃないから。…知ってる?奏太って、色んな人に恨みかってるんだよ」


「どーいう意味だよ。俺が恨まれてようが、どーでもいいんだよ。

愛梨ちゃんをあんな目に遭わせて、タダですむと思うなよ!?」