【完】君しかいらない

「今すぐ病院に行くぞ!車出してくるから、ふたりで一緒に来るように」


オッサンは真っ青な顔で、玄関から飛び出していった。


「うっ…うっ…」


ユーリは顔を隠して肩を震わせてる。


…マジで痛い?


偶然とはいえ、それなら悪いことしたな…。


ユーリに手を差しだして顔を覗きこむと、ホントに涙を流して泣いていた。


「…痛かった?」


「うん…」


「…見せて」


ユーリの手をそっとのけると、まぶたの上が赤くなっていた。






「ゴメン…」


「うん…」


「けど、病院行くほどじゃないよな?」


俺がそう言うと、ユーリが鼻で笑った。


「いいじゃない。一緒に来てよ」


…コイツ。やっぱさっきのも全部演技だよな?