【完】君しかいらない

「あたしのこと、好きじゃない…ってよりね、他のひとを…」


「他のひと…?」


「あたしの親友のことが…好きなんだって。しかもね、ふたりは多分両思いで…」


「マジかよ…」


なんだそれ…。


「あたし…安元くんみたいに、なれなかった。ふたりを応援とか…できなくて…。

でも、親友のことは好きだし、どうしたらいいかわからなくて…。

安元くんなら…あたしの今の気持ち、わかってくれそうな気がして…それで、電話したの」


好きなヤツが、自分の知ってるヤツを好きなのが、一番キツい。


それは俺が一番よく知ってる。


もし付き合うとしても、自分の全く知らない誰かであってほしい。


そうなら、どんなに楽か…。