【完】君しかいらない

依子が女の人から目を離した隙に、


女の人の平手打ちが、見事に依子の頬に入った。


バシーン!!と、派手な音が辺りに響き渡る。



「痛っ、なにすんのよっ!!」



依子もすぐに、女の人に平手打ちを返してる。


…うわ、すごい。


あたしには、絶対にできない…。


きっと女の人に叩かれた時点で、足がすくんで動けなくなっちゃうよ…。







「なにすんのよっ!この、ブサイク!!」


「るさいっ、化粧オバケ!!汗で化粧はげてんじやんか!」


「なっ…」


女の人は顔をひきつらせると、すぐにコンパクトミラーを出して、確認してる。


その隙に、依子はあっくんの腕を取って走りだした。