【完】君しかいらない

「相手、相当ケンカ強いらしーからな。弱味見つけて、叩きつぶすっつってたけど」


「へー。あの人、ホント卑怯だよなー。相手もかわいそうに。厄介な人を敵に回したよなー。なんてヤツだっけ?」


「名前…忘れたな。確か、この近くの高校のヤツ。普段はすげー大人しいらしいぜ?しかも成績優秀で、父親は○×商事の部長で、母親は○○デパートの時計売り場で働いてるって」


え…?









俺は窓拭きをしながら、車内で喋ってるヤツらの声に、必死に耳を傾ける。



「最初は親の勤め先で暴れてやろうかって言ってたけど、警察ざたになったら面倒だし、別のところから攻めるらしー」



「ハハッ、どーすんだろ。…あ、そいつの女脅すとか?」


「かなりモテるらしいけど、女はいないらしい」



…マジかよ。


それって、陽斗…!?