【完】君しかいらない

「親がそんなだし、落ち込んで家に戻っても、変に元気づけたり、諦めさせるような言葉しかかけれないと思うんだ。だけど…」


だけど…?


俺は違うって、言ってくれんのかな。


俺なりに接するつもりだけど、俊さんが期待してるよーな、そんなマトモなアドバイスが、俺にできんのか…?






「奏太くんは…自然体っていうか。無理に元気出させようとしない気がする。

そーいうときって、気遣われんのが一番キツいから。

愛梨にとって奏太くんって、一緒にいるだけで笑顔になれる、そういう存在だと思うんだ…」


「そう…かな。愛梨ちゃんには、フツーに接してるだけですよ…」


「その普通が、結構難しいんだよな」


そう言って、俊さんはハハッと笑った。






マジで言ってくれてる?


女にモテるだけしか能がない俺に、そんな力があるんだとしたら…すげぇ嬉しい。