【完】君しかいらない

「案内するって言っても、大したお店とかないよ…?っていうか、あたしもこの辺はよく知らないんだけど…」


「うん、何でもいい。愛梨ちゃんと一緒にいられるだけで嬉しーし」



奏太くんはそんなことを言いながら、ケータイを取り出して誰かにメールしていた。



あたしがジッと見ていたら。



「陽斗に一応報告。ああ見えて心配性だから」



そう言って、ククッと笑う。



「心配性!そーだよね、安元くんって何か…先生みたいっていうか」



そういえば昨日バスに乗る前もやたらと心配してくれてたっけ…。



「だろ~?全然キョーミなさそーな顔してさ、人一倍面倒見いいし。いい兄貴分」



「兄貴…かぁ。あっ、そーいえば、奏太くんって1年生だっけ…。いつも同じ学年だって間違えそうになる」