【完】君しかいらない

「そ…そんなの。全部とか…もらえないし…」


軽く、「頑張れ!」って言って欲しかっただけなんだけど、こんな風に言ってもらえるなんて思ってなかった。


…何か、ドキドキしてきちゃった。


「俺がそーしたいの。愛梨ちゃんが元気ないと、こっちまで辛いから…。頑張れよ。愛梨ちゃんならできる。頑張れ…」



「…うん」


ギューッと手を握りしめられるのに合わせて、奏太くんと同じように、あたしも静かに目を閉じた。








夏休みの間こっちに残って、どれだけ頑張れるかな…。



確かお兄ちゃんの会社でバイト募集してるって言ってたから、お手伝いしようかな。


ちょっとだけだけど、バイト代が入ったらあっくんに何かプレゼントしよう。



直接会ったら嫌がられそうだから、こっそりどこかに置いていこう…そうしよう。