【完】君しかいらない

「おっ、おはよ!」


安元くんはあたしが挨拶しても、表情ひとつ変えない。


その代わり……。


「……なんで乗ってんだよ。また俺んこと待ち伏せしてたとか」


シレッとそうなことを言ってくる。


「違~う!降りるの忘れたのっ」


って言ったら、かなり渋い顔をされた。


「アタマ大丈夫か?……朝からややこしい女だな……」


あたしに言うでもなく、独り言のように、ボソッと呟いてる。