【完】君しかいらない

作り笑顔をしてみても、奏太くんにはお見通しで。


「ウソつけ。辛そーじゃん。…いきなりこっち来るとかさ、何か心境の変化があったからだよな。

陽斗は偶然乗るハメになったとは言ってたけど。降りるに降りれない理由があったんじゃねーの?」


「奏太くん、鋭いね…どうしてわかるの?安元くんから、少し聞いてる…?」


そう言うと、奏太くんは首を横に振った。


「陽斗は、他人のことペラペラ話したりしないからな。愛梨ちゃんが7番街にいることしか教えてくんなかった」


そっか…安元くん、言わないでいてくれたんだね。


「あたし…元気ないように見える?そんなことない…」


「いつも見てるから…わかるって。今日は何か違う。どした?俺でできることなら、力になるから」


「あのね、実はね…」