【完】君しかいらない

思わず顔をほころばせてる自分に気がついた。


あ…あたし、笑えた。


今、笑ってた。


そんな自分に驚いてると、もっと驚くことが起きた。


向かいの電車に乗ってる金髪の男の子が顔を上げ、あたしをガン見してる。


…えっ、何!?


怖くなって、立ち去ろうとしたら、男の子は電車の窓に手をかけ、その窓を開けようとしていた。


ひっ…!!


窓が開いたかと思うと、電車がゆっくりと動きだす。


それと同時に、男の子の叫び声がホームに響きわたった。






「愛梨ーっ!!すぐ引き返すから、そこから一歩も動くなよっ!?」


…えっ?