【完】君しかいらない

「な…泣かない」


涙をゴシゴシこすって、あっくんの顔を見る。


あっくんは相変わらず迷惑そうな顔をしていて、あたしの胸は深く痛んだ。


「ゴメン…今、こういう言い方しかできなくて。愛梨が悪いんじゃないってわかってるのに…。俺って嫌なヤツ」


「そんなことないよ!?あっくんが頑張ってるの、あたしは知ってる。お父さんのために頑張ってるもんね」


「別に…頑張ってないし。やらなきゃなんないから…」







「篤史ーっ!!!サボってないでさっさと片付けな!!」


ビクッ!


お店の方から、さっきと同じあっくんのお母さんの声が聞こえてくる。