【完】君しかいらない

「陽斗が…あたしの背中を押してくれたから、頑張れた。素直になって…本当によかった…。陽斗には、いつも迷惑かけてるよね。本当にごめんなさい…」


「…俺に言ってもしょーがねぇじゃん?」


電話の向こうから、今にも泣きそうな春奈の声が聞こえてくる。


俺はコイツが嫌いだけど…


春奈が山田とヨリ戻すんなら、陽斗も春奈への呪縛が…やっと、解けるかもしんねーよな…。



春奈の中途半端な想いのせいで、優しくされる度に、陽斗は期待して…


だけど結局は、春奈の山田への想いに気付いて、苦しめられて…。






「うん…わかってる。覚えてるところだけでいいから、伝えといて…」


「アンタってさー、つくづく勝手なオンナだよな。陽斗のこと、振り回してさ。陽斗がどれだけ傷付いたか、わかってんのかよ」