【完】君しかいらない

「キャーッ!ウソです、ウソウソ…」


ホントに振り落としそうだから怖い。


安元くんはあたしの反応を見て、ククッと小さく笑ってる。


「諦める…か。ま、最初から答えは見えてたし」


「そんなことないよ…春奈にどうして安元くんと付き合ったのかって聞いたら、『好きになれそうな気がしたから』って言ってたよ?」


あたしがそう言うと、安元くんの返事がない。






「ごめん…。今さら…だよね。あたし、もっと早く安元くんに伝えてればよかった…」


どうして言ってあげなかったんだろう。


山田先生のところに行ってしまった春奈。


もしあたしがもっと早く安元くんに春奈の言葉を伝えていれば、春奈は今も、安元くんの隣にいたかもしれないのに…。