【完】君しかいらない

「そうだな…。ま、下おりるまでまだかかるし、ボチボチ話すか」


安元くんはフゥと小さく息を吐くと、これまでの経緯について話し始めた。








「春奈は置いて来たっつーより、俺が置いてかれた」


「えっ?」


「肝試しの前にアイツにハッパかけたらさ、途中でマジで泣き出して…。もぉやんなるわ…。俺はいつまでアイツのお守りやればいーのか」


「いつまで…って…」


「実はな、俺今住んでるマンションに引っ越してくる前に…春奈の家の隣に住んでた」


「そーなの!?」


「そ。春奈も今とは違うとこに住んでて、いわゆる幼なじみってヤツ?

クラスのヤツらは俺らが元々の知り合いだったなんてこと、全然知らねー。奏太も最近知ったしな…」


そうだったんだ…。


春奈と安元くんが…。