【完】君しかいらない

男があたしの顔を押えつける。


「やめてっ!!あたしにこんなことして、何の意味があるの!?」


「表に出れない顔にしてくれって頼まれたからさ~。結構かわいい顔してんのにな。転校早々でしゃばるから、こーなんだぜ?」


「でしゃばる?あたし、何もしてないっ…」


「お前、目立ちすぎなんだよ」


「あたしが!?全然そんなことないと思うんだけどっ!」


「自分じゃ気付かないから、教えてやれって頼まれただけ」


「誰に…」


「そんなの、言えるわけないじゃん?」


男はクククと笑うと、あたしの頬にスッと軽くナイフをあてた。


「嫌っ!!!!」


恐怖で目を閉じると、チリッとした痛みがはしる。


心臓がドクドクしてきて、息もあがってくる。