【完】君しかいらない

「あっくーん……ふえぇ……」


「わっ、泣かせるつもりなんてなくて!ちょっと驚かせようとしただけなのに」


あっくん、大慌て。


「違うのー。懐かしくって。あっくんの声が懐かしい……」


「懐かしいって何?昨日しゃべったのに。ホント、愛梨は寂しがり屋だよなぁ」


「だって……。ね、みんな元気?依子も元気?」


依子(よりこ)は同じ学年の、あたしの親友で、あっくんとも共通の友人なんだ。


「元気、元気。だから、1日ぐらいじゃ何も変わらないって」


あっくんは電話の向こうで少し困ってるようだったけど、


声を聞けたことで、あたしの寂しさが一気に爆発してしまった。