【完】君しかいらない

「あっ、そうだ。シチュー食べて体が温まったら、お布団敷いてるから、あっちで一眠りするといいよ」


「いや…そんなん悪いし。これ食ったら、すぐ帰るから」


キッチンにいる愛梨ちゃんの母親の姿を思わず探してしまう。


迷惑がってたらどうしようか。


俺が突然来たことだけでも、びっくりしてるだろうし…。






「えー、遠慮しなくていいよ」


「遠慮っつーか…」


俺が渋ってたら、ちょうど愛梨ちゃんの母親が現れた。


「ウチはいいわよ?」


「いえ…。やっぱ、帰ります。そこまで甘えるわけには…」


「顔色悪いじゃない。人の好意には甘えるものよ?それとも…ここにいるのが嫌なのかしら」


愛梨ちゃんの母親は、眉を少しひそめる。