【完】君しかいらない

でもそんなこと聞けそうにない雰囲気。





はぁ、いい天気だな~。


あっくんや前の学校のみんな、今頃どうしてるかな。


晴れ渡った空を見上げ、あたしは思わずため息をついた。


そしたら、安元くんが振り向いた。


「なんか、不満?」


うわぁ!聞かれてた。


あたしは慌てて首を横に振った。


「ううん!違うの。ひとりごと……」


「ふーん」


ふーんって……。


そのうちマンションの入口までたどり着く。


そしたらエレベーターの前で、おばさん二人が立ち話をしていた。