【完】君しかいらない

そういえば今日の帰り、安元くんにプレゼントを渡してた子が、誕生日がどうとか言ってた気がする…。


そっか、誕生日なんだ!


「安元くん、おめでとう!!って、あたし何もプレゼントする物持ってないんだけど…」


「…奏太、余計なこと言うなって。誕生日とか言われても、小中が困るだけじゃん」


安元くんは、何だか気まずそうにしてる。


「別に何もいらねーの。こーやって、三人でアイス食べてるだけで幸せじゃん?な~、陽斗」


フフッと笑いながら奏太くんはまた一口、アイスを頬張る。


アイス食べてるだけで幸せ…かぁ。


何かその発想いいな。


奏太くんってちょっと強引だけど、こういうところは好きかもしれない。


思わずあたしが顔をほころばせるのを、奏太くんは見逃さなかった。