【完】君しかいらない

「あたしも帰るね…」


そう言って二人の側を離れようとしたら、奏太くんに腕を掴まれた。


「愛梨ちゃん、ちょっと待って」


「…何?」


「時間あったらちょっとそこの公園で…」


「そこの公園ヤダ…気味が悪いし」


薄暗い公園をチラリとみると、お父さんが言うように、人がいるように見えなくもない。


…ブルッ!!


「怖がりかよー。怖がらせるお父さんの気持ちがわかるな~」


思わず震えたあたしを見て、奏太くんはハハッて笑う。


「奏太くんまでそんなこと言う!?怖いんだからしょうがないじゃない…」


「うん。でも俺は、そんなんしねーし?怖いなら、俺が一緒にいてやるから」


そう言って奏太くんはあたしの手をギュッと握る。