【完】君しかいらない

また歩き出すと、


ーーカツ、カツ…。


という音が聞こえてくる。


…誰?


ゆっくり振り返ると、真後ろに大柄の男の人が立っていた。


「へへ~、愛梨…」


突然のことで驚きすぎたあたしは、それがよく知った人だって理解するより早く、いつものように叫んでしまった。


「キャーッ!!」


「ハハハッ!どうしたんだ?お前がこんな時間に出歩くなんて珍しいじゃないか」


「もうっ、驚かさないでよ、お父さん!!」


あたしを驚かしたのは、お父さんだった。


もう、ホント悪趣味…。