【完】君しかいらない

「お前さー、まだいたの?」


それ、こっちのセリフ!


あれからもう、一時間は経ってるよ?


「安元くんこそ……」


「俺、もう帰るから。……まだいんの?」


「あっ……あたしも帰る」


「ふーん。じゃあ、イッコ持ってやる」


えっ!?


安元くんはあたしの右手から、ペットボトルが入ったレジ袋を取り上げた。


「そ、そんな。いいよ!重いからっ」


「よく1時間以上もこんなの持って歩いてたよなー……。指、赤くなってる」


安元くんに指差され、あたしは自分の手を見つめた。


……ジンジンする。