【完】君しかいらない

そのあと少し沈黙。


…しまった、話が途切れちゃった。


そうだ、時計のこと話しとかなくちゃ!


「あのね…。実は、あっくんに言わなきゃいけないことがあって…」


そうあたしが切りだすと、電話の向こうで一瞬、あっくんが息を飲むのがわかった。


時計を壊したって言ったら、せっかくあげたのにって思われるかも…。


だけど、正直に言っておかなきゃね。






「時計…壊しちゃった、かも」


「…え、時計?」


「そう、時計。落としたりしてないんだけどね?今日いきなり動かなくなって…」


奏太くんのバックルにぶつけたから壊れたかもしれないんだけど、そこまでは言わなくていいよね…。