【完】君しかいらない

「何で心外…みたいな顔してんだよ。その通りになってんだろ。お前の母さんには黙っててやるから」


なんて言いながら、安元くんはあたしに手招きしてる。


黙っててくれる?


それはすごくありがたい。


だってね、『部長の息子さんだから、失礼のないようにしてよ』って、昨日お母さんに言われたばっかりだし。


カギ忘れて迷惑かけたとか、バレたらきっと、色々言われるに決まってる。


……ジッと安元くんを見てると。





「お前さー、俺んちに入って何かされるかもって思ってんなら、すげー勘違いだから」


「…なっ、何の話!?あたしそんなのこれっぽっちも思ってないんだからっ」