【完】君しかいらない

「ひどい…陽斗。愛梨ちゃん、可哀そうな俺に愛をちょーだい」


奏太くん、今度はあたしに近づいてくる。


「嫌っ!奏太くんにあげる愛なんてないから~っ!」


「逃げんなよっ」


奏太くん、逃げるあたしをつかまえて、スッポリ腕の中に入れてしまった。


ふんわり漂ういい香り。


だけど、全然甘い雰囲気になんてなるわけもなく。


迷惑以外の何物でもない。


「もーっ!ホントヤダっ!!嫌なんだけど!!」


ジタバタ暴れても離してくれなくって、あたしは奏太くんの腕にしがみ付いて半泣き。