【完】君しかいらない

あたしの右側はホントなら春奈の席なんだけど、幹事だから動きまわっていて、ほとんど席にいない。





入口付近に座っているあたしのとなりの席は空いたまま。





左側は、クラスのムードメーカー的存在の男の子。





みんな勝手に席を入れ替わり、




気が付けば、あたしの周りは男子の溜まり場のような席になっていた。





移動しようと思ったんだけど、タイミングを逃して席に座ったまま、





あたしはチビチビとビールを飲んでいた。














「小中、もっと飲めよ~。俺と乾杯しよ~ぜい!」




いつの間にか春奈の席に座っていた、元クラスメートの中西くんがあたしにお酒をすすめてくる。




「う~、もぉいいよ。あたしあんまり飲めないんだ~」




20歳になってアルコールを飲める年齢になったものの、




苦いしお酒は苦手。




だけど飲み会の場では、ノリでとりあえず飲んでいる。





だからこうやって無理にすすめられるのが、一番困る。