【完】君しかいらない

やっぱり……春奈が見たのは……奏太くんだったんだ!?




あたしが職員室の扉にしがみついていると、先生と話を終えた男の子が、





ゆっくりと……





あたしの方を、振りかえった。
















バッチリと、目が合う。




奏太くんは、私服を着ているけど去年とさほど変わりない。





変わったのは…髪の色?




前は眩しいほどの金髪だったけど、今は落ち着いた色味のブラウンになっている。





ドキドキして倒れてしまいそうなあたしに対して、





あたしを見る奏太くんの目はかなり穏やか。





「奏……太、くん……?」





問いかけるあたしに、奏太くんは無言。





いったんあたしから視線を外すと、軽く俯きながらこっちへ歩いてくる。