【完】君しかいらない

「焼却炉に身投げでもすんのかと思った俺がバカだったな」




「あたしが!?しないよっ」




「だけど、最近全然元気ないだろ…落ちるところまで落ちて、まだ這い上がれねーの?」




「…………」




安元くん…あたしの心配しててくれたんだ。




それでこんなところまで……。




「いつから、後ろにいたの?」




「教室出るところから」




「えっ、じゃあお昼は?」





「まだ食べてない。無事を確認したし、行くわ」





「ちょっと待って!!ねぇ…このお弁当……食べてくれないかな……」





「は?」




「あっ、嫌だよね…あたしのなんて。ゴメン……」




「いや…いーけど」





「え!?」





「おばさんが作った料理ウマいしな……って、どうせお前自分で弁当作ってないだろ?それを捨てようとしてたんだ?」





「そそそっ、そうなんだけど!!だからだよ……お母さん、なにも言わないから…なんだか悪くって。いらないけど毎日作ってくれるから……そのまま持って帰るのも……」





「わかった。貸せよ」




そう言って安元くんはあたしの手からお弁当を奪いとると、地面に座って膝にお弁当を乗せる。