【完】君しかいらない

……こういうときって、食べたフリをした方がいいのかな。



捨てちゃえば…食べたことになるよね。




そしたらお母さんも、食べたって思ってくれるかな。




あたしは焼却炉まで歩いていき、お弁当箱を取り出す。




気が引けるけど……




心配かけるよりは、いいかも……。















「……なにしてんの?」





「えっ!?きゃっ……どうしてここに!?」





朝に引き続き、突然現れたのは安元くん。




とっても不機嫌そうな顔で、あたしの後ろに立っていた。




「なにしてんのかって、聞いてんだよ」




突き離すような言い方に、ビクビクしてしまう。




なんか…出会ったときに、戻ったみたい。




そういえば安元くんって……怖い人だった。