【完】君しかいらない

「おいっ……大丈夫か?」





「あ……ヘーキです……しばらくしたら、なおるんで……」





下を向いてるからどんな人なのかわからないけど、誰かに声をかけられて手で制する。





少し耳鳴りがして、視界が回る。





「これ、新しいヤツだから」





手渡されたのは、ペットボトルのお茶。





「いえ…いーです……」




親切はありがたいけど、見知らぬ人からもらうわけには。





「口つけてねーって。飲めよ」




断ってるのに、強引に押しつけてくる。





「いいです…喉乾いてないし」




「飲めっつってんだろ?ちゃんと顔上げて、深呼吸しろ……辛いなら、おぶってやるから」




おんぶって……。















えぇっ!?




視線の先には、あたしと同じ学校の制服のズボンの裾が見えた。




そして、視線を段々上に上げていくと……




あたしのすぐ隣にしゃがみこんでいるのは、




安元くんっ!?




「えーーーっ、なんでいるの!?先に行くって……言ってた、よね?」