【完】君しかいらない

ウソだよね?




ついこの間まで、あたしに優しい言葉をかけてくれていた奏太くん。




あれは…夢なの?




それとも、今が……夢?












「……じゃ、もう行くから」




必死でしがみつくあたしを、いとも簡単に引き剥がすと、




奏太くんはマンションの外へゆっくりと歩いていく。




「行かないで……あたし、奏太くんがいなかったら……」





「愛梨ちゃんは……もう、大丈夫だよ。俺がいなくても、頑張れるだろ?」





「嫌っ……あたし、奏太くんじゃなきゃダメだよ。好きなのっ、奏太くんが大好きなのっ!!」




マンションの下にいる奏太くんを走って追いかける。