【完】君しかいらない

「今……ユーリと電話してた。陽斗のことで連絡くれて……別にやましいコトなんて、全然ないから……」




「うん。名前が出てたから…そうなのかなって思ったよ。それに、あたしはそんなこと気にしないから大丈夫だよ」




愛梨ちゃんの優しい笑顔が、今の俺には唯一の救い。














不安で押し潰されそうになる。




いつも自分の周りにオーラを作って、




自分の殻に閉じこもりがちな陽斗が、




やっと、心を開くことができた相手。




春奈や兄貴とのことで色々悩んでた陽斗が、




やっと、一歩踏みだせたって思ってたのに……。












ユーリに聞くまでは、




蔦田司は、なにか事情があって近付いたにしても、




もしかして陽斗のことが好きなのかもしれないって、




心のどこかで信じていた。




それは……




今の陽斗も、同じなんじゃないかと思う。