【完】君しかいらない

「ま…まじ?」




奏太くんはなんだか目をウルウルさせている。




「うん……夏休み、終わっちゃったし…結局奏太くんとどこにも行けてないなぁ~って……」




「愛梨ちゃーん!!マジで嬉しい!!愛梨ちゃんいつも遠慮してたしな?俺もいつ誘っていいのかって悩んでて……。

いや、だけど陽斗のこともあるし、俺だけ楽しんでいーのかなとかさ」




今度は目をキラキラさせながら、手をグーにして喜びをかみしめている。













「……あは、奏太くんぽくな~い。夏休み前は、あたしのことなんてお構いなしだったよね?

逃げても、ギューッてしてきたり…」




「そーなんだけどさ。付き合えたって思ったら……いつでもOKな分、逆に気にする……」




「そんなの…別に、気にしなくていーよ……あたし、奏太くんと付き合ってるんだもん。

連絡したいときに連絡して、誘いたいときに誘ってくれれば…」




「うん…今度から、そーする……」




奏太くんがあたしの肩を抱くようにして、そっと髪に触れてくる。










――ドキッ。