【完】君しかいらない






病院からの見舞いの帰り。




愛梨ちゃんと、電車に乗った。




そういえば……




付き合うって決まった日も、電車に乗ったっけ。




あれ以来、ふたりで電車に乗るのは初めてだよな。




陽斗のことに気を取られて、愛梨ちゃんとのデートも全然できてない。




愛梨ちゃんは、陽斗のことが片付くまで、俺の好きなようにしたらいいって。




別にデートなんて、いつでもいいよって言ってくれんだけどさ……。













地元の駅で降りたとき、愛梨ちゃんがポツリと呟く。




「安元くん……暗かったね……」



「そーだな…いつも暗いけどさ……」



「そ、そういう意味じゃなくて」



「うん、わかってる。元気なかったよな……」