【完】君しかいらない

メールを読むと、昨日の夜……葵ちゃんと名乗る蔦田司は、“moon ”じゃなく違うクラブ、“music cat ”  に出没していたらしい。



いつもは狂ったように踊ってるのに、昨日だけはなぜか終始飲みに徹してたんだとか。




……コイツが絶対なにか鍵を握ってるはず。




だけど、陽斗が重症になったっていうのに……もし知ってたら、クラブになんか行くはずないよな。




それとも……それさえも、なんとも思わないような冷酷な女なのか。




わかんねぇから、とりあえず行くしかない。




俺は今から教えてもらったクラブへ足を運ぶことにした。












「ありがとな~、ナナオ。また今度泊めてくれよな」




「マジかよ、もう帰んの?どっか今から行く?」




仕事で疲れてるはずなのに、遊びに関してはタフなナナオが目をキラリと光らせる。




「……着いてくるか?」




試しに言ってみたら……




マジで着いてきた。




ま……今日はこれからなにが起こるかわかんねぇし、とりあえず仲間は多い方がいいわけで。