【完】君しかいらない

「でな?今も……帰って来てねーんだよ!!」



奏太くんがやたらはしゃいでる。




「そう…なの?朝早く出かけた…とか」



「いや?実家に行ってて、昨日帰ってくるって言ってたし、普通ならいるはずなんだけど。

今朝親父さんに会ったら、陽斗のこと聞かれたし…。

陽斗が外泊することなんか、滅多にないからな。これって絶対昨日デートしてさ、そのまま……」



……そうなのかなぁ。



あの安元くんが?



春奈のことをあんなに引きずってた安元くんが、そんな簡単に……?



なんだか信じられなくて、あたしはキョトンとしてしまう。



「昨日デート…してたの?」



「いや…そこまで知らねーけど。ただ、ちょっと……」



そこまで言って、奏太くんは口を濁す。



「どうしたの?」