【完】君しかいらない

「愛梨っ!?」



お母さんが大慌てで部屋の中に入ってきた。




「あ~あ……」



奏太くんはあたしからすぐ飛びのいたけど、ため息つきながら苦笑いしてる。




「ちょっと……愛梨になにかしたんじゃ……」



お母さんが青くなってるけど、奏太くんは頭をかいてるだけ。



どうしよう……今のは奏太くんがいけないけど、あたしも大声出しすぎた……。









「おっ……お母さん、ゴキ……」



「えっ?」



「部屋にね、ゴキブリがいたのーっ!!怖いよっ、怖いよぉ。あっ、きっとあのクローゼットの中に……」



あたしは側にいた奏太くんの腕にしがみついた。