【完】君しかいらない

それでも、家に戻ると叱られるのは俺だった。



俺が兄貴を連れまわしたって……兄貴が否定しても、母親はやんちゃで手のつけられなかった俺のせいだと疑わなかった。



あの頃から…汚れ役なんか、慣れっこだった。







親が離婚したあと引っ越しして、そのあと奏太と出会って。



イジメられて、友達のいないアイツと関わると、



自分もイジメられるんじゃないかって言って、誰も奏太に近寄らなかった。



俺は他人の評価なんて、アテにならねーって、ずっと信じて生きてきたから。



だから奏太と一緒にいることも、なんともなかった。



逆に、この辺でケンカの強い俺に逆らうヤツがいなかったから、



俺がアイツを認めれば、きっと周りの考えも変わるはず……。



いつも悲しそうな目をしている奏太の……居場所を、俺が作ってやろうって…そう、思った。