【完】君しかいらない

「目印……だけどまたすぐに移動するかもしれないよ……」



「いいから、すぐ教えろ!!」



怒っても仕方ないのに、イラだちが爆発しそうになる。



こんなときこそ急がないと、この電話だっていつ途切れてしまうかわからない。



「うっ……ここ…どこなのかな……暗くて、ちょっとよくわからない……」



「おいっ、しっかりしろよ!なにか見えないか?そんなんじゃわかんねーよ」



どんな小さな情報でも、俺が探し出して今すぐ行ってやる。



だから……お願いだから、なにか少しでも教えてくれ。



いつもの平静さはどこかへ消え、異常なまでに興奮した俺に驚いたのか、司はすすり泣くのをやめた。








「月……月が見える」



……おい。



このときばかりは、司の天然さに殺意を覚えた。



お前……非常事態だってわかってる?