【完】君しかいらない

…それにしても、遅いよな。


30分過ぎたな。


時計を確認して、顔を上げると…


俺のよく知るふたりが、ちょうど改札から出てくるところだった。







…あれ、奏太じゃん。


そっか…無事に連れて帰ってきたんだな。


奏太の後ろから、ちょこまかと小走りで小中が改札を出てきた。


しかもその顔は、すごく落ち着いている。


改札から出るとすぐ、奏太が小中の手を握った。


いつもの小中なら、ここで一騒ぎするとこだけど、今日はなんだか奏太に寄り添ってるようにも見える。


…おおー。


マジかよ。


すげーな、奏太。