【完】君しかいらない

「…心配?」



「うっ…ううん」



目を逸らしてあたしが首を振ると、奏太くんがあたしの首に腕を引っかけて、グッと抱き寄せてきた。



「きゃあっ!!……んぐっ」



「声がデカい~。マンションのオバサンたちに聞かれて変な噂たったらどーすんだよ」



奏太くんはあたしの口を、手でそっと塞ぎ、至近距離で囁いてくる。



「そ……そんなこと言ったって……だって、近いっ、近いっ」



「アハハ、俺と一緒にいたら、この距離なんてすぐ慣れるから」



「慣れるって、どういう意味!?」



こんなにいつも近づいてくるってこと!?



そんなのあたし、耐えられないよーっ!!







そう思ってたら、奏太くんがあたしの首もとにそっと息を吹きかけるように、ゆっくりと優しく言葉を紡ぐ。



「愛梨ちゃんのこと…大切にする。絶対に裏切ったりしない……。

だから……遊びに行くの…許してよ」



キャーッ、もぉダメ!!