【完】君しかいらない

「ゴメン、起こした?」


「ううん」


あたしは慌てて、奏太くんの肩から頭を持ちあげた。


「…飲む?」


あたしがジッと見てたからか、奏太くんは コーヒーをあたしに突きだしてくる。



「いいよ、奏太くんのだもん」


「マジでいーよ、俺しばらく寝よーかな。着いたら起こして」



…あっ、もしかして。



あたしが寝てたから、起きててくれたのかな。



あと30分で、駅に着くし。


けど、それを聞いたら、奏太くんはきっと、違うっていうだろうから、あたしはそれ以上は聞かなかった。