【完】君しかいらない

「そんな難しい顔されると、困んだけど。

……って、愛梨ちゃんも困るよな。いつもフざけた俺に、急にこんな真面目な話されても」



奏太くんは苦笑すると、軽く髪をかき上げた。



そしてプルプルプルと頭を振ると、ニッコリと微笑む。






「……さて。いつものふたりに戻っとく?」



「えっ?」



「愛梨ちゃーん!俺の吐き気も止まったし、なんか乗ろっか!」



奏太くんはベンチから立ちあがると、あたしの手を取った。



「ひゃっ…もう、大丈夫なの!?」



奏太くんがムリしてるんじゃないかって思うと、気が気じゃない。



さっき乗り物酔いしたときは、あんなに辛そうな表情してたのに……。