【完】君しかいらない

奏太くんは、今まで何度か冗談めかしくあたしをギュッとしてきたことはあったんだけど。



だけど……いつも、笑ってて。



ううん、今も笑ってるんだけど……なんか、違うの。



どうしよう……。



身動きでき…ない。



心臓がドクドク音をたて始める。



息をするのも忘れ、



あたしは奏太くんの顔に見入っていた……。








「俺……本気だから……」



耳もとで、そう囁かれ……



あたしの体はますます硬直した。



全身に電気が走ったような、まるでそんな感覚に襲われる。