【完】君しかいらない

「……ゴメンね」



「…わっ、ヘーキっつってんじゃん」



そう言いながら、奏太くんは無理に体を起こそうとする。



「ダメ!寝てなくちゃ……あたしを元気づけるために、無理にここに来たんでしょ?別に遊園地じゃなくたって……」



「あ~、情けねぇ……。さすがにもう乗り物酔いとかナイだろと思ってたのにな~…やっぱダメだった」



奏太くんはもう一度ベンチに転がると、苦笑いしてる。



「そうだったんだ……乗り物、苦手なの?」



「まーね。ハハッ。ゴメンな。てっとり早く、愛梨ちゃんに

元気出してもらおーと思ったんだけど。他に思いつかなくってさ…」



「もう……奏太くんって、バカ……」



「あ、今頃気付いた?」



「気分悪いくせに、こんなときまでサービス精神旺盛なんて、呆れちゃうよ……。

今だって、しんどいならそう言えばいいのに……」